日本で生まれ育った和牛が世界を魅了
「和牛」は、日本在来種の牛をベースに交配を繰り返してつくられた品種です。他の品種にはない柔らかな肉質や、繊細かつ芳醇な味わいを持ち、高級な牛肉の代表格として、「WAGYU」は欧米やアジアなどでも高い評価を受けています。
1970年代から90年代にかけて、和牛の遺伝資源がオーストラリアやアメリカなどに持ち込まれ育てられたことにより、外国産の「WAGYU」が海外で出回るようになりました。これらの牛肉は、日本で生まれ育った和牛とは飼育環境や品質などが異なります。
国産牛肉(和牛)の輸出ペースが過去最高を更新している。2017年9月からは台湾への輸出が解禁。2018年5月にはオーストラリアへの輸出が始まるなど有力市場の解禁を追い風に輸出量が伸びている。
財務省貿易統計によると、2018年1~6月の国産牛肉の輸出量は1544トン。前年同期比で44%増加した。金額ベースでも108億円と37%伸びた。
<漢方和牛>
日本のフルーツは人気
日本のフルーツが人気な理由は品質の違いにある。たとえば、ベトナムでは地元産のリンゴもあるが、実は小さく味も薄い。ニュージーランドから輸入されているリンゴも、日本産に比べるとかなり味が落ちる。味の好みについても、日本人はフルーツの甘さと酸味などを総合的に判断するが、東南アジアではまず甘さが評価される。マンゴーなど甘みの強いフルーツに事欠かない土地柄なので、自分たちの知る地場のリンゴやイチゴなどと比べると、日本のフルーツは別物と思われています。
農林水産省によると、日本のフルーツ輸出額はここ数年増加傾向にあり、2017年(平成29年)は約181億円。輸出先としては、主要6品目(リンゴ、ぶどう、桃、梨、うんしゅうミカン、柿)の合計約173億円のうち、台湾向けが約97億円(約6割)、香港向けが約61億円(約4割)と大半を占める。品目別ではリンゴが約109億円など全体の6割だ。
タイやシンガポールなどの東南アジア諸国の輸出も増える傾向にはあるが、日本のフルーツ輸出の大半は台湾と香港なのだ。まだ、台湾、香港を上回るほどの輸出額には至っていないのが現状だ。
<静岡産 紅ほっぺ>
輸出される農林水産物・食品の一般的な輸送の流れ
• 輸出業者と現地の輸入業者との契約成立後は、
以下のような貨物と業務の流れで日本国内から輸出先国に農林水産物・食品が輸出されていきます。
ヒント
①農林水産物・食品の輸出では、生産者から運送業者によって直接輸出業者に渡る場合と、産地の仲買人・集荷市場などを経由する場合があります。
②輸出業者は、生産者や仲買人から受け取った品物を保税蔵置場に搬入し、検疫や通関などの手続きを行います。その後、コンテナ等に積み込みを行い、船舶や航空機に搭載可能な荷姿とします。このとき、委託された梱包業者が梱包や計量、ラベル貼り等の必要な作業を行うことがあります。この段階で、輸出業者は、輸出に必要となる書類(インボイス(商業送り状)、パッキングリスト(梱包明細書) 、シッピングインストラクション(船積依頼書) )を用意します。
③航空会社や海上輸送業者にコンテナごと貨物として引き渡され、輸出先国までの輸送が実施されます。
④輸出先国では、コンテナを船舶や航空機から降ろして倉庫(保税倉庫を使うかは各国の制度による)で開封し、輸出先国による輸入の検疫や通関などが実施されます。
⑤その後、現地の輸入・配送業者などを経て小売店などから消費者に渡ります。
農林水産物・食品の輸出に関する規制・手続き
• 農林水産物・食品を輸出するにあたっては、各種制度を理解する必要があります。
• 各種制度の主なものでは、検疫、食品衛生、農薬・抗生物質・添加物、表示ラベル、税、販売に関する規制が挙げられます(以下に記載)。また、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、諸外国・地域によっては一部の日本産品で輸入規制が行われている場合があるので注意が必要です。
• 各種規制の詳細については、品目や輸出先国ごとに異なるほか、その他にも規制やルール等がある場合もありますので、それぞれ事前に十分確認をする必要があります。
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